今回の記事は前回の記事の続きです。

前回の記事では医者選びまでの手順をご紹介しました。
今回は実際に病院に行ってからをご紹介します。 

3:診察前の準備

多くの病院ではアポイントの確約のために自動音声やメールで連絡をしてくれます。その後、実際に病院に行ってからの流れは、保険証提出後必要に応じて料金支払い(前払いのところが多い)→個人情報の記入、そして待合室で名前が呼ばれるのを待つ、という感じ。これは日本と変わらないね!
この料金というのはCo-Pay(コペイ)と呼ばれる窓口での自己負担額です。保険のプランにもよりますが毎回均一料金です。月額が低い保険プランではCopayが高く、高いプランだとCopayが安かったり無料だったりというオプションもあった(正しく理解できていれば、だけど)。以前会社に勤めていた時はIn-Networkの病院でのCopayは毎回$30でした。

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Deductible(自己負担額)Out -Of-Pocket maximum(年間自己負担額の上限)といった用語もこちらで保険についてリサーチしているとよく聞きますが、結局今までしっかりとは理解できないままです。要はプランによっては〇〇ドルまではすべて患者の自己負担で、その金額を越えたところから保険適応になる、ということらしいのだけれど、実感したことがないのでよくわからない。最初から医者に行ったらコペイを30ドル払って終了、という感じで、大きな手術もしたことがないのでこれについてはいまいち実感が湧かないまま。

4:いざ診察

いよいよ診察ですが、多くのケースは英語を話す必要があります。こちらで日本人のお医者さんに見てもらったこともあったけど正直あまりいい思いをしたことがないので、クチコミが良ければ現地の人もトライしてみることにしています。やっぱり同じ人種のお医者さんだと気持ち的に安心なのでアジア系の人が多いような。
こちらで診てもらうことが多かったのは圧倒的に胃腸科(Gastroenterologist ガストロエントロロジスト)、そして婦人科検診のための産婦人科(Gynecologist ガイネコロジスト)。もう医者の区分から舌を噛む。
ところで日本語だとお腹が痛い時にはチクチク、ヒリヒリ、ムカムカなんて表現をしますがこれは英語で何と言うか考えたことはありますか?ということで下記に、私が2年間に及ぶ執拗な医者通いでやむをえず体得してしまった診察で使える英語をいくつか紹介してみることにします。

Burning sensation(焼けるような感じ)
Piercing pain(貫くような痛み)
Heartburn(胸焼け)
General discomfort(常にある不快感)
Abdominal pain(下腹部の痛み)
Stomach churning(お腹がゴロゴロいうこと)
Diarrhea(下痢)
Bowel Movement(お通じ)
Bloody Stool(血便)
Nausea(吐き気)
Bloating(お腹が張ること)
Endoscopy(胃カメラ)
Colonoscopy(大腸カメラ)
Ultrasound(超音波検査)
Barium sulfate(バリウム液)

汚いのばっかでごめんね。笑 もう後半書いてるだけで具合悪くなってくる。例えば「鳩尾のあたりが焼けるように痛く、吐き気がします」というのは「I have a burning sensation around my stomach and nausea sometimes.」とかになります。実際はこんなにすらすら出てこないから単語+身振り手振りでどうにかこうにかって感じなんですけど。
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5:薬の処方・帰宅
その後は必要に応じて処方箋を出してもらいます。薬局は指定できることがほとんど。大手チェーン店や家の最寄りの薬局を指定することもできるので便利です。

6:請求書が来るのを待つ
検査をした場合、エクストラで請求書が来る場合があります。アメリカの医療のこれが一番怖い。例えば血液検査をした場合、血液を調べてくれたラボから請求書が来ることがあるのですが、病院はIn-Networkだったけれど検査を回したラボがOut -Of-Networkだったからその分の負担が保険なしになってしまい尋常じゃない高額請求が来るとか、そもそもの検査料金がバカ高いから保険適応後でもめちゃくちゃ高い請求が来るとか、担当医はIn-Networkだったけど麻酔医がOut -Of-Networkだったから結局高額になってしまうとかが当たり前。ええ、全て実体験ですとも。そして恐ろしいことに事前に正確な金額を知る手段がないので、請求書が届くその瞬間まで自分の負担額がわからないというイカれた後出しジャンケン制度なのです。胃カメラや大腸カメラといった全身麻酔を伴う大規模な検査をしたあとはどうか高額請求が届きませんようにと神に祈りながら過ごす日々。祈りも虚しく胃カメラのあとは$400の請求が来たりして白目。これ、大病とか入院した場合はどうすりゃいいんだ?無保険や低所得の人が高額請求を受けてしまった場合の相談窓口や救済措置もあるという話ですが、大体の人は私含めてヒーヒー言いながらたっかいたっかい医療費を払っています。不慮の事故や思いもよらぬ大病の場合、クラウドファンディングで治療費を募っているのもよく見かけます。同じ検査内容でIn-Network内の別の医者に行ったらある医者は$200の請求をしてきて別の医者は$30で済んだ、ということもあってマジで理解不能。これが医者ガチャってやつなのか。
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とまあこんな感じで非常にプロセスが多く頭を抱えるような医療制度となっております。ちなみに眼科と歯科は保険が別なのでこれもまた面倒くさい。改めて思うけど健康って大事。今はいいけど年老いてからのことなんて考えると気が遠くなる。あとは妊娠・出産についても日本の制度とは比べ物にならない(当然悪い意味で)という話もよく耳にします。しかし、自分で選んでこの国に住んでいるのだから仕方なかろう。つまるところ、日本の医療制度はとても素晴らしい!ということです。みんな、体は大切にしてね〜!


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